作家・吉村喜彦のホームページ

 さて、最初は、神奈川県にお住まいの
「ビッグウェーブ」さんからのメールをご紹介します。
 ハワイのオアフ島の西、マカハの海でイルカと泳いでいたときに、
海に浮かびながら見た島の山々の姿は、青い海やイルカより、
何倍も感動したことを覚えています。
ドルフィンウオッチングの船長から、
「オーバー・ザ・レインボウ」を歌っていたハワイの歌手が亡くなったとき、
人びとがそこに集まって彼の死を悼んだと聞きました。
聖地なのだそうです。
ホテルに帰って、地元のクラフトビールを飲みながら、
明日はレンタカーでマカハの聖地まで行こうと決めたのを覚えています。
リクエストは「オーバー・ザ・レインボウ」をお願いします。
吉村さん、いい旅ありがとうございました。またどこかで、マハロ!

 「ビッグ・ウエーブ」さん。メールありがとうございました。
では、その歌い手、イズラエル・カマカオウィウォレで「Over the rainbow」。
どうぞ。
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M1.イズラエル・カマカオウィウォレ「Over the rainbow」   3:31
 

 
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さて、みなさんの「好きな食べもの」。
兵庫県の大澤優佳さんは「カレーうどん」。

 うどん屋さんに行き「今日こそは違うメニューを頼もう!」と思っていても、
いつも「カレーうどん」を注文してしまいます。
なぜか二日酔いの朝には無性に食べたくなります。
でも「カレーライス」はどうでもいいです。(好き度、普通)
「カレーうどん」のお汁を残している人を見つけると、
心の中で「カレーうどん食べる資格無し」と呟いています。

大澤優佳さん。楽しいメール、おおきに!
さて、大阪府の「リッキー」さんからはこんなメールいただきました。

私の思い出の食べ物は、
高校の時によく買いに行った神戸市灘区の青谷(あおたに)にある
パン屋さんの「カツタマ」というパンです。
今は大阪に住んでいますので、中々買いには行けませんが
、先日三ノ宮に行く時に近くを通り、思わずカツタマを買いにお店に入りました。
選んでいる時に、突然お店のおじちゃんが私の通っていた学校の名前を言い、
「あんた卒業生やな?」。
「え? 30年以上も前やのに、覚えてくれてはるんですか?」
「そりゃ、わかるよ」。
懐かしのパンは、一層美味しく、いろんな思い出のつまった最高の味でした。
おじちゃん、ありがとう!

リッキーさん。ありがとうございます。
カツタマは、ロールパンにハムカツとゆで卵のみじん切りがマヨネーズソースで和えてあるんですね。
 もう1通、兵庫県の「あっこ」さんの好きな食べものは、「鰹のたたき」。

梅田の土佐料理のお店の「たたき」が美味しくて、高校3年の春、大学合格発表後、
合格祝いを母と一緒にしていました。
あとで、学校の先生から、「どうして合格したのを早く教えてくれんかったんや?」と怒られました。

 「アッコ」さん。ありがとうございます。関西の食いしん坊らしいお話、素敵です。
 では、アッコさんからのリクエストで、「卒業写真」。
 今日はハイファイセットで、どうぞ。
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M2.ハイファイセット「卒業写真」              4:02
 

 
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 続いて、広島県の「さとやま・きゃぴたる」さんからのメール、ご紹介します。
 以前バリ島の屋台で買ったバナナの葉で蒸し焼きにしたチキンと
 赤星のちょっと水っぽいビールの味を思い出しながら、
 吉村さんとともに、私の人生を決定づけた映画
「ディア・ハンター」のテーマ曲「カヴァティーナ」をリクエストさせてもらいます。

「サトヤマ・キャピタル」さん。
番組開始以来、いつも力強い応援をほんとうにありがとうございました。
自由とクリエイティビティーを求め、同志としてこれからも闘っていきましょう。
 では、ディア・ハンターのサウンド・トラックから「カヴァティーナ」。どうぞ。
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M3.スタンリー・マイヤーズ「カヴァティーナ」          3:38
 

 
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 次に、神奈川県の「ひろこ」さんからのメール、紹介いたします。

お便りするのは初めてですが、毎回吉村さんのお話を楽しみに聴いてまいりました。
番組が終了すると伺い、とても残念です。
さて、忘れられない味、それは吉村さんのお話そのものです。
毎回、食のテーマと音楽をどうやって結びつけてお話を進めていらっしゃるのかしら?と
本当に興味深かったです。
世界中、様々なジャンルの音楽から、時にはこじつけ???(失礼!)かと思えば、
だじゃれもありの食と音楽を結びつけてのお話を、朝のひとときも翌週の再放送も、
ワクワクしながら聴かせていただいていました。
吉村さんの番組で初めて出会った曲が沢山あります。
その中から ジョン・レンボーンの”Lady Goes To Church”をリクエストいたします。
目を閉じると時空を超えて英国の古い歌に乗って、イメージの旅を味わうことができました。
是非またもう一度聴かせていただきたいです。

「ひろこ」さん。メール、どうもありがとうございました。
たしか、ピムス・ソーダの話をした時でしたね。

 さて、神奈川県茅ヶ崎市の磯田美江子さんからは、初めてのお葉書をいただきました。

 わたしの忘れられない好きな食べものは、40年前、はじめての海外、韓国へ夫と二人で
旅したとき、関釜フェリーで船酔いしたうえ、釜山に着いてからの食事は辛いものばかり。
(いまでは大好きな味だけれど・・・)
 すぐにお腹をこわし、散々ななか、詩人の金素雲(キン・ソウン)さんのご自宅に招かれ、おなかのために、と炊いてくれたお粥。なんと優しく美味しかったことか!!

 磯田さん。お葉書、どうもありがとうございました。
はじめてのお便り。なによりうれしいです。
番組を続けてきて、ほんとうに良かったなあと思います。
では、「ひろこ」さんのご要望にお応えして、
ジョン・レンボーンの「Lady Goes To Church」。聴きましょうね。

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M4.ジョン・レンボーン「Lady goes to church」        2:56
 

 
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 さて、続いては、京都府の黒新井田(くろあらいだ)さんからのメールです。

世界中の食や酒、音楽の話が中心なので、その国や地域の文化や人々の生活が想像でき、
「おいしそう」、「その酒飲んでみたい」とかイメージしながら世界旅行ができました。
また、年代が近いので懐かしい曲も多く、時々、反骨精神も見え隠れして、
大学紛争の時代で試験が中止になったりした、
若かりし頃の自分の青春時代を懐かしんでいました。
「ぼくの、わたしの、好きな食べもの」
なんと言っても、「うどんのお好み焼き」です。
広島では、麺はそばだけではなく、うどんを選ぶこともできます。
小学生5年のとき、耳鼻科で扁桃腺の手術を受けました。
その日の晩と翌朝は食べてはいけないということで、子どもにとって辛い絶食をしました。
絶食後、母親が「何が食べたい?」と聞いてきたとき、
迷わず出てきたのが「うどんのお好み焼き」。
多分最後の晩餐も「うどんのお好み焼き」をリクエストするでしょう。
 曲のリクエストですが、大学時代の思い出と言えばやはり井上陽水「いつの間にか少女は」
少女が大人の女に変わっていくことへの驚きとまぶしさを歌った名曲です。

 黒新井田さん。どうもありがとうございます。
 では、陽水の「いつのまにか少女は」。お聴きください。
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M5.井上陽水「いつのまにか少女は」     4:43
 『戻り道』ライブから
 

 
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続いて、広島県の「笑いグマ」さんからのお葉書。
「バー・リバーサイドで、ムーンシャインを飲みたい」といただいております。「笑いグマ」さん。
いつも応援してくださって、ありがとうございました。
お葉書にかかれた素晴らしいシャレ。忘れません。

 埼玉県の「イージリー」さんからのメールは、

「今日は関西に向かう新幹線の中で久しぶりにライブ(?)で拝聴致しました。
帰りの新幹線はウィスキーのトワイス・アップ片手にケルト音楽を聴きながら、
昨年暮れに訪ねたアイルランド、イギリス、イタリアを遊覧飛行したいと思います。
叶うならばビートルズの「I’ll be back」を吉村さんにプレゼントしたいと思います」

といただきました。
イージリーさん。どうもありがとうございます。では、さっそく、聴きましょう。
ビートルズで「I’ll be back」。
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M6.ビートルズ「I’ll be back」                 2:22
 

 
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 続いては、東京都の「ファ#の音が出ないピアノ」さんからのメールです。

 以前ニューヨークの知人夫婦のお宅にうかがった際、
「ニューヨークスタイルの朝食をどうぞ」とテーブルに案内されました。
ベーグルサンドの材料が並んでいて、ご主人が、スモークサーモン、クリームチーズ、
タマネギ、ケッパーを、ベーグルに挟んでくれました。
 実は朝食はすませていたのですが、一口頬張ったとたん、
「ええっ?」と朝食をとったことなど、どこへやら、その美味しさに驚きました。
 以来、サーモンベーグルは私の大好物となり、ときどき自分でつくるのですが、
なかなかあの味を再現できません。シンプルで、奥が深いのです。
 じつは、その旅は、9.11同時多発テロから1年半ほど経った時でした。
街を歩いていても、以前のような輝きはなく、全体がどことなく寂しげでした。
そんなとき、どこからかノラ・ジョーンズの「Don’t know why」が流れてきました。
日本で聴くのと、まるで違う曲のように、心に染み込んできたのです。
この歌のメロディと言葉が、愛する人を失った人々の傷ついた心を癒していたのだと、
その時わかった気がしたのです。
吉村さんの番組の中で、いつもその土地の空気を思い描いていました。
音楽も食べ物もその土地や人に深く結びついていると教わりました。
長い間、素敵な時をありがとうございました。

 「ファ#の音が出ないピアノ」さん。メール、ありがとうございました。
では、ノラ・ジョーンズ「Don’t know why」。聴きましょう。
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M7.ノラ・ジョーンズ「Don’t know why」         3:06
 

 
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 さて、みなさんと5年間楽しんでまいりました「食と音楽でめぐる地球の旅」。
そろそろ翼を休めるときがきたようです。
沢山のお便りをいただきましたが、
ほんの一部しかご紹介できませんでした。ごめんなさい。
この番組を支えてくださったのは、みなさんのメールやお葉書でした。

言葉には「たましい」があります。
みなさんの言葉ひとことひとことが、栄養になって、この長い旅を支えてくださいました。
ほんとうにありがとうございました。
みなさんに喜んでいただけて、とっても幸せです。

さて、最後の曲は、ボビー・ブランド「Member’s Only」をお聴きください。
この「メンバー」は排他的な意味ではなく、
女性も男性も関係なし、お金のあるなし関係なし、肌の色も関係なし、
かなしみや孤独、傷ついた繊細な心さえあれば、みんなメンバーです、
という歌です。
 では、「Member’s Only」を聴きながら、お別れしましょうね。

あ、そうそう。ぼくの好きな食べものを言うのを忘れていました。
それは、なんといっても、河豚です。そして、飲みものは「水」です。
あるとき、女房と河豚を食べに行ったときのこと。
「この河豚、養殖かなあ?」とぼくが訊いたんです。
 と、女房は、「なに言うてんの、この河豚、洋食やなくて、和食やで~」
お後がよろしいよ~で。
 「食と音楽で巡る地球の旅」ご案内は、吉村喜彦でした!
Ciao!ciao!

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M8.ボビー・ブランド「Member’s Only」          4:07
 

 
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(選曲リスト)

「オーバー・ザ・レインボウ」
イズラエル・カマカウィウォレ
(3分31秒)
<ラッツパック BBCD-5907>

「卒業写真」
ハイ・ファイ・セット
(4分01秒)
<アルファ ALCA-343>

「カヴァティーナ」
ジョン・ウィリアムズ
(3分38秒)
<東芝EMI TOCP-3040>

「レディー・ゴーズ・トゥ・チャーチ」
ジョン・レンボーン
(2分56秒)
<CASTLE MUSIC CMRCD597>

「いつのまにか少女は」
井上陽水
(4分43秒)
<POLYDOR POCH-1024>

「アイル・ビー・バック」
ザ・ビートルズ
(2分20秒)
<東芝EMI CP25-5753>

「ドント・ノウ・ホワイ」
ノラ・ジョーンズ
(3分06秒)
<東芝EMI TOCP-67140-41>

「メンバーズ・オンリー」
ボビー・ブランド
(4分07秒)
<MALACO VDP-5104>

プロデュース:吉村有美子