良寛さんの足跡を訪ねる旅に出ました。
「天上大風(てんじょうおおかぜ)」の書が有名な良寛さん。
凧あげをしている子どもにせがまれて、
凧に一筆したためたそうです。
東京から関越道を通って新潟まで、実質4時間半。休憩こみで6時間半の旅。
新潟市の関屋浜に着くと、梅雨の晴れ間のきれいな光が
海をきらめかせ、空は高く澄みわたっていました。
見上げると、まさに天上大風。
翌日は、出雲崎にある良寛さんの生家跡へ。
海の向こうには、佐渡島が見えます。
そして、国上山(くがみやま)のふもと、静寂に包まれた五合庵(ごごうあん)へ。
各地での修行を終え、越後に戻った良寛さんが40才の頃から約20年過ごした庵です。
良寛はここから托鉢に出、座禅をし、たくさんのうたを生み出しました。
五合庵に着くと、不思議なことに、風がさわさわと吹きました。
ゆるやかに蛇行する信濃川を見つめながら、
曲がりくねる川のほうが、まっすぐな川よりずっと美しいと思いました。