隅田川の東岸、向島に遊びました。
能「隅田川」の題材として知られる「梅若(うめわか)伝説」にはじまる木母寺(もくぼじ)。
かつて隅田川の水神さまと呼ばれ、
隅田川の総鎮守として、船乗りの尊崇を集めていた隅田川神社にもお参りしました。
いまも、水にまつわる人たちが、参拝に来るそうです。
ぼくも水をテーマにした小説を書く「水商売」の人間。
しっかりとお参りしました。
そのあと、「言問団子(ことといだんご)」に。
お団子は3つ。串に刺さっていません。
小豆、白あん、味噌あん。
あっさりとした甘さで、品がいいです。
「言問」の名は、「伊勢物語」で有名な在原業平の歌
名にし負はば いざ言問はん都鳥(みやこどり) 我が思ふ人は ありやなしやと
から来ています。
店を出て、すみだ川の堤に行くと、
「白き鳥の嘴と脚と赤き、鴫の大きさなる」のを見かけたのです。
なんと、都鳥(みやこどり)です。(標準和名 ユリカモメ)
二羽の都鳥は、すぐ近くまで近づいても、まったく逃げようとせず、
「ん? どうしたの?」という感じで、
あたたかい日の光を浴びながら、
大川を眺めていました。
春ももうすぐ。
あと10日ほどで、旧正月です。